上野智弘の日記

日常をだらだらと綴る


北海道ツーリング

7/31~8/7の8日間、北海道にツーリングに行って、北海道をぐるりと回ってきた。
北海道にバイクで行くのは、実は2回目。1回目は、20年近く前の大学4年のときにDT200Rで行っている。その時は仙台=苫小牧のフェリーで上陸して、1日目は雨で富良野でキャンプ、2日目も雨で朱鞠内湖でキャンプ、3日目も雨で稚内に向かう途中の豊富町で転倒、スネの骨を骨折して救急車で稚内まで運ばれて24日間現地入院して、飛行機で仙台まで戻ってきた。だから2回目というより、ほぼ初めてのツーリングだったりする。

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●0日目 (7/30)
今回も大洗からフェリーで苫小牧へ。7/30の12時頃に自宅を出発して、4時間でフェリーターミナルに到着。18:30にフェリーは出港した。2等船室は12人の2段ベッドの部屋で、ベッドは小さかったが快適だった。それにしても20時間の船旅は非常に暇。おまけに食料品を持って行かなかったので、非常にひもじい。船内のレストランで食事はできるのだが、高価なので食べる気にならないし。売店のカップラーメンで飢えをしのいで過ごした。
●1日目 (7/31)
14:00に苫小牧港に到着。天気は薄曇りでまずまず。まずは支笏湖へ。新緑の山中を通るのは気持ちよい。

その後、札幌市外を通ると渋滞に巻き込まれるかもしれないので、札幌の東側を通って日本海を目指す。
なぜかモアイ像のある霊園。

なんだかシュールな風景。

そして石狩のちょっと北あたりに出て、海を左手に見ながら北上する。天気も晴れてとても気持ちいい。この日のキャンプ地は、増毛にある雄冬キャンプ場。ネットで調べたらかなり寂れた感じだったんだけど、行ってみたらバイクは自分以外に1台だけで、ファミリーキャンパーがたくさんいてゲンナリ。おまけにキャンプ場の横にある食料品店は閉まってて、夕食は米を炊いて茶漬けだけになってしまった。
夜になって、風が強くなり雨も降ってきた。ファミリーキャンパーのテントは倒壊しているようで、素人はこれだから困る…と高見の見物をしてたら、自分のテントもかなり危険になってきた。地面が砂地なので雨でペグが役に立たない上に風が台風並みに強くなり、加えて風向きがテントの真横からになってしまい、このままだとテントのポールが折れそう。仕方なくテントを一旦畳んでテントの向きを90°回転させようとしたが、強風の中もう一度テントのポールを組み立てるのはムリだった。最後の手段で、キャンプ場のすぐ脇にあるバスの待ち合い小屋へテントと荷物一式を抱えて避難。ゲジゲジの出そうな饐(す)えた匂いのする小屋で夜を明かした。どうやら990ミリバールの低気圧が近くに来ていたらしい。
●2日目 (8/1)
3時間ほど眠って翌朝になり、風は少し弱くなったが強烈な雨。昼過ぎから晴れるとの予報だったがここにいても食料も無いので、移動することにした。6:20に雄冬キャンプ場を出発し、北に向かう。少し走るとどうやら崖崩れが有ったらしく、片側交互通行になっていた。ガードマンが合図をするのでトンネルの出口で止まろうとしたら、猛烈な雨で路面が滑りやすくなっていて転倒。すぐに起き上がってバイクを起こし、路肩まで移動する。バイクはサイドバッグをしている事もありほぼ無傷だったが、シフトペダルが曲がっていた。KLX125のシフトペダルはコストダウンのためか可倒式ではないのが裏目に出た。急いでプラスチックハンマーで叩いてとりあえずシフトができるところまで変形させた。転倒したときにハンドルが左膝の内側に当たったようだが、プロテクターのおかげでちょっと打ち身になっただけだった。プロテクターをしていなかったら、またしても北海道で現地入院をしていたかもしれない。
そのあと2時間ほど走ったが、景色が良くて快適なはずの道も楽しめず、横風も強くて危険なので、苫前の道の駅で雨が上がるのを待つことにした。この道の駅には温泉が併設されていたので、のんびりと前日の疲れをいやす。昼食を道の駅の食堂で食べたころ、やっと雨が上がったので出発。海沿いの日本海オロロンラインを北上する。サロベツ原野の道ははてしなく真っ直ぐで快適だが、横風も強くて疲れる。最後の方は「何の罰ゲームですか」という感じになってきた。

稚内にある北海道北端の岬のうち西側のノシャップ岬に行ったところで夕方になったので、稚内森林公園キャンプ場でテントを張った。無料のキャンプ場なのにキレイで広くて快適だった。

●3日目 (8/2)
まずは最北端の宗谷岬へ。よく晴れていてとても気持ちいい。道も本州と比べてムダに広くて快適。
なんかいい景色。

海も青い。

最北端の地、宗谷岬のオブジェ。

その後、ツーリングマップルお勧めのエサヌカ線(原野の中のひたすら直線な農道)へ向かう…が、間違えて通り過ぎてしまったので、逆側からエサヌカ線を戻る。確かに広くて真っ直ぐで電信柱も無くてすごいんだけど、やはりひたすら真っ直ぐな道は飽きる…

ところで、サロベツ原野では草地からひょろひょろと所々に背の高い草が生えてたんだけど、何という植物なんだろう。

その後、その脇を走るダートを通って国道に戻り、ひたすら東へ。紋別の道の駅で、ホワイトカレーをいただく。味は普通のカレーだった。

サロマ湖。

この日は網走で夕方になったので、網走湖畔の呼人浦キャンプ場へ。無料なのは良いけれど、虫が多くて困った。

網走湖畔の夕日。

●4日目 (8/3)
朝方バイクの点検をしてたら、エアゲージからサビで赤くなった水が吹き出て驚いた。どうやら雨で水浸しになって、中に水が入ってしまったらしい。動きが渋くなっててまともな空気圧を表示できてないし。タイヤの空気圧が正常か分からないまま出発。
キャンプ場のちょっと南にある女満別のメルヘンの丘に行ってみたがあまり良い景色でもなかったので、野取岬へ。のどかで気持ちのいい場所だった。

そして、折角網走に来たのだから、網走監獄へ。いまは古い建物を移設して博物館になっているのだ。まぁそんなに面白い所でもないが、職場へのお土産を購入。

そしていよいよ道東、知床岬へ。まずは斜里で鮭の親子丼。美味かったが高かった… そしてカムイワッカ湯の滝へ行こうと思ったら、バスでしか行けず、しかも一番下の一の滝しか行けないらしくてガッカリ。下調べをしてない自分が悪いんだけどね。気を取り直して知床五湖へ。途中、エゾ鹿が道端にたくさんいてびっくり。知床五湖は二湖までしか見れなかったけど、そんなに面白くもないのでまぁいいか。

一湖

二湖。羅臼岳が映っててキレイ。

知床半島の南側へ、峠越え。知床峠からの羅臼岳。

そして国設羅臼温泉キャンプ場へ。キャンプ場向かいの無料温泉「熊の湯」に入ってのんびり。熱いと聞いていたが、そんなに熱くなくて助かった。
●5日目 (8/4)
知床半島を南側(羅臼側)から北上。知床岬まで道は続いていなくて途中で行き止まりになるが、その手前の食堂「熊の穴」でトド焼き定食を食べる。トド肉は初めてだったが、固いしタレの味も濃いしで、ムリに食べる事も無いんじゃないかと思う。

そしてその近くの相泊温泉に入る。海岸にあるブルーシートで囲われた無料温泉で、温度も良くて最高。

セセキ温泉という無料温泉も近くに有ったが、こちらへは入らなかった。プロテクターとかを着けたり外したりが面倒なので。

次は野付半島へ。国内最大の砂嘴とのことだが、全然面白くない。
そして根室へ。途中、オートバックスが有ったのでエアゲージを購入。納沙布岬に着いたら、17時だった。しかも霧が濃くて何も見えず残念。

一番近いキャンプ場は霧多布(きりたっぷ)で90kmくらいあるが、寒くて体が冷えたので売店で花咲ガニのてっぽう汁をいただく。そして防寒着として合羽を着込んで、霧多布へ。キャンプ場へ到着したのは19時で、急いでテントを張る。疲れた…
●6日目 (8/5)
朝は霧で視界が悪い。霧多布とは絶妙な命名だなぁ。海沿いの道を西に向かい、途中林道が有ったので入ってみた。走りやすいダートだったが、虻が多くてまいった。途中、脇道にそれたら道が無くなってたりでそこそこ楽しめた。

釧路の手前で海沿いを走るのは一旦止めて、国道272号線(ミルクロード)を通って開陽台へ。開陽台の展望台からは360°の展望で、地平線が丸く見えるとの事だったが、確かに良い眺めだった。

その後、無料温泉「からまつの湯」へ。とてもキレイで気持ちのよい温泉だったが、虻が多くて大変だった。

開陽台の展望台に併設されたキャンプ場に泊まろうと思ったが、熊が出たので閉鎖しているとの事で、多和平キャンプ場へ。斜面しなくてテントが張りにくかったが、キレイで良いキャンプ場だった。
●7日目 (8/6)
道東の観光地をぐるりと回る。まずは裏摩周展望台へ。

そして神の子池へ。小さな池だが非常に美しい。

気温が33度まで上昇して、とても暑い。千葉にいるときと同じ服装でないと走っていられない。北海道って涼しいはずだよね?
美幌峠へ。峠の頂上でいきなり視界が開けて屈斜路湖が眼前に広がるのは圧巻。

その後、屈斜路湖、硫黄山、摩周湖を通って、阿寒湖へ。景色はそんなに面白くはない。そして釧路湿原を見学してから、幕別町忠類のナウマン公園キャンプ場へ。併設のホテルの風呂でのんびり。この日は460kmも走って疲れた…
●8日目 (8/7)
北海道も最終日。まずは襟裳岬を目指す。黄金道路という巨額の工事費を費やした道路を走るが、景色は普通。

襟裳岬は霧が濃かったが、だんだん晴れてきた。ゼニガタアザラシがいるらしいが、肉眼では見えず。

ツブ貝を使ったツブ丼をいただく。酢飯に生のツブ貝なのかと思ったら、玉子綴じだった。

そして旅の終着、苫小牧港へ。ジャスコでたんまりと食べ物を買い込んで乗船。大部屋だったので、同じ北海道帰りのバイクの人たちと話をして楽しく過ごした。
●最終日 (8/8)
14:00に大洗港着。真っ直ぐ帰宅。

2010年8月14日 土曜日 12:07

カテゴリー:バイク