1年半ほど前に作ったアンプです。 あまり音質は期待していなかったのですが、2009年2月現在では常用のアンプとして使用しています。
普通の家庭でのリスニングルームは、6〜12畳といったところでしょう。 スピーカーの能率が高い場合、2Wもあれば充分な音量で音楽を楽しむことが出来ます。 その場合、立派な出力管を使わなくても、6SN7のパラシングルかプッシュプルで用が足りてしまいます。 かなり前に、ラジオ技術誌かMJ誌で同様な主張をした方がいたようですが、それが主流にならなかったのは残念なことです。
今回は、12AT7=6SN7 無帰還アンプとシンプルな構成にしました。 またいくつか工夫をしてみました。
6SN7は、プレート電圧329V、プレート電流7mAのA級プッシュプル動作をさせます。 カソードはGNDに直結して、グリッドを-12Vで引っ張っています。
初段は12AT7で、入力でいきなりチョークで位相反転をします。
12VのACアダプタで、ヒーターを点灯します。 また、6SN7のグリッドバイアスにも使用します。
センターチョークも試してみましたが、効果は???です。
入力トランスは、シオヤ無線で扱っている、10kΩ=10kΩの小型トランスの2次側だけを使用しました。
出力トランスは貰い物なので良く分かりませんが、春日無線のKA-8-54P相当だと思います。
電源トランスは、SINKO B6Z22WCDを、90V=220Vのタップで使用しています。
さすがプッシュプルと言うべきか、6SN7でも低域がしっかりと出ます。 また、クリアで聴き疲れがしない音で、結構満足しています。
センターチョークですが、短絡しても音に違いが無いようです。 電源のバイパスコンデンサの容量が大きいと違いが出にくいのでは無いかと推測しています。 ウェスタンエレクトリックのアンプで採用されていたというのは、当時大容量のコンデンサが無かったためではないでしょうか。
2009/3/1 上野