12AU7アンプ


12AU7 PTL  ケースを買ってきて、組み直しました。サイズは18×11×7cmくらいです。買ったときは少し大きめかなと思ったのですが、予想外にOPTが大きかったので、とてもきつくなってしまいました。ほんとは5WくらいのOPTがあると助かるのですが。





12AU7 PTL2 回路図




 QRP掲示板で、宇多さんから「ST-75の耐圧は40Vしかない」と教えていただきました。というわけで、残念ながらダイオードブリッジを使ったPTLは失敗です。

 でも悔しいので、半端整流で鳴らしてみました。消費電流は60mAなので、なんとか鳴っています。平滑コンデンサが2560uFもあるから余裕とも言えますが。今度、両切りの電源SWとネオンランプを買ってきて、まともなPTLにしてみます。(2002/5/9)



 入力トランスを、宇多さんのやり方を真似て山水 ST-24からST-75に変更しました。一次を600Ω、二次を10kΩタップに接続し、二次には中点タップが無いので100kΩ抵抗2個でつくりました。ゲインが高くなって良い感じです。

 また、小川さんの提案された、PTLにしてみました。AC100Vを直にブリッジ整流して120Vを作ります。B電圧もアースもシャーシから浮かせているので、とりあえず感電しません。ほんとはアースをどこかに接続するべきという気もするのですが、とりあえずノイズも無いし実害も無いようなので、そのままにしています。この変更で、低域に力が出てきたように思います。(2002/5/7)






 電源ですが、110Vを作るのに100V=170Vのトランスを使うのも大げさなので、100V=100Vの絶縁トランスに変更しました。合わせて、チョーク代わりの抵抗も120Ωに変更しました。これで発熱も少なくなります。

 また、ゲインを大きくするため、入力トランスを2個使うことにしました。

 以上の変更を、下の回路図に折り込んで差し換えています。 (2002/3/25)



12AU7プッシュプルアンプ  ぺるけさんの提案している、 全段差動プッシュプルアンプ をご存じでしょうか。なかなか魅力的な回路ですので、いつかは作ろうと思っていましたが、普通の回路では面白くないし...と先延ばしにしていました。

 ある日、QRPで12AU7でプッシュプルを作ろうかなとデータシートを検索していたところ、 12AU7はグリッドがプラス領域でも使える のを発見しました。実験でシングルアンプを作ってA2級(しかもグリッドバイアスEg=0V)で鳴らしたところ、普通に鳴ります。これはトランスドライブで全段差動をやるしか、というわけで作ってみました。でも単段アンプなので、名付けて単段差動アンプです。

 トランスドライブはSV811-3で実験済みですが、プッシュプルで使うのははじめてだったので苦労するかと思いましたが、案外あっさりと鳴りました。入力トランスの中点をGNDに落とさずにカソードに接続して、なおかつ定電流にしているためグリッド電流が流れると変なことになるかもしれませんが、細かいことは気にしないことにします。

 今回苦労したのは、定電流ダイオードでした。プレート電圧が高すぎるとドリフトしてしまうし、低すぎると出力が出ないので。とりあえず妥協できる値にはしましたが、もう少し追い込めばさらに出力アップできるでしょう。

 シャーシは、吉田さんから譲っていただいた木製シャーシを使用しました。アルミの板に組み付けて乗せるだけで良いので、工作が楽だし見栄えも良いしで、これは優れものです。(2002/3/23)

12AU7アンプ回路図

12AU7アンプ電源部回路図