DAI、DACを搭載した基板です。 CDプレーヤー等からのデジタル信号を入力し,アナログ信号に変換して出力します。
DAIは東芝のTC9245N、DACはR=2Rラダー型ディスクリートDACです。
回路図 p.1
回路図 p.2
回路図 p.3
回路図 p.4
基板は110mm×70mmサイズです。 ネジ穴は、四隅から5mmずつ内側に、φ3.2mmで開けています。
R=2R部分の抵抗は音質に影響すると考えられますので、お好みのものを使用してください。 ただし、外形寸法の大きなものを使用すると実装できないこともあります。 VR1、VR2も音質に影響すると考えられますが、残念ながら取り付け寸法やピン配置の関係で選択肢がほとんどありません。
同様に、CC2、CC3はカップリングコンデンサですので音質に影響すると考えられます。お好みのものを使用してください。 電解コンデンサでも無極性のコンデンサでも構いません。3V以上の耐圧のものであれば使用できます。
R=2R部分の抵抗は,精度が重要となります。 選別済みの抵抗を入手するか、デジタルテスターで測定して、なるべく揃った値の抵抗を使用してください。
以下は,基板組み立てのための部品表です。ケース、電源,コネクタ等は含んでいません。
ロケーション | 部品名 | 値 | 個数 | 価格(円) | 取扱店 | 備考 |
- | 基板 | - | 1 | - | オリジナル基板 | |
U1 | TC9245N | - | 1 | 700 | 秋月電子 | DAI、専用ソケット付き |
U2-U5 | 74HC574 | - | 4 | 80 | 鈴商 | ロジックIC、DIP品 |
U6,U7 | 74HC164 | - | 2 | 50 | 鈴商 | ロジックIC、DIP品 |
U8 | 74HC14 | - | 1 | 30 | 鈴商 | ロジックIC、DIP品 |
- | ICソケット 20ピンDIP | - | 4 | 10 | 秋月電子 | 10個100円 |
- | ICソケット 14ピンDIP | - | 3 | 10 | 秋月電子 | 10個100円 |
VR1,VR2 | 多回転半固定抵抗 | 100Ω | 2 | 80 | 秋月電子 | |
R101 | 抵抗 1/4W | 100kΩ | 1 | 5 | 千石電商 | DAI周辺 |
R102-R104 | 抵抗 1/4W | 750Ω | 3 | 5 | 千石電商 | DAI周辺 |
R105 | 抵抗 1/4W | 62kΩ | 1 | 5 | 千石電商 | DAI周辺 |
R106-R108 | 抵抗 1/4W | 10kΩ | 3 | 5 | 千石電商 | DAI周辺 |
R110-R113 | 抵抗 1/4W | 75Ω | 1 | 5 | 千石電商 | DAI周辺 |
C1 | セラミックコンデンサ | 47pF | 1 | 30 | 千石電商 | DAI周辺 |
C2 | セラミックコンデンサ | 0.047uF |
1 | 30 | 千石電商 | DAI周辺 3/20修正 |
C3 | セラミックコンデンサ | 220pF | 1 | 30 | 千石電商 | DAI周辺 |
C20-C23 | セラミックコンデンサ | 0.01uF | 4 | 30 | 千石電商 | DAI周辺 |
C4-C12 | 0.1uF | 9 | 30 | 秋月電子 | 10個100円のテープ品あり | |
CC1,CC4-CC7 | 電解コンデンサ | 10V100uF | 5 | 10 | 千石電商 | |
DIN0-DIN3,LRPOL,POW, LPOW,LPOW2,RPOW,RPOW2, LOUT,ROUT,CN1,S1,S2 |
ピンヘッダ 40ピン×1列 | - | 1 | 80 | 千石電商 | 2.54mmピッチ。10本だと600円 |
- | ヘッダソケット 40ピン×1列 | - | 1 | 160 | 千石電商 | 2.54mmピッチ。10本だと700円 |
- | ショートジャンパ | - | 1 | 40 | 千石電商 | 10個40円 |
R20-R35,R70-R85 | 抵抗 | 1kΩ | 32 | お好みで | ||
R1-R17,R51-R67 | 抵抗 | 2kΩ | 34 | お好みで | ||
R40,R80 | 抵抗 | 910Ω | 2 | お好みで | ||
CC2,CC2 | コンデンサ | お好みで | 2 | お好みで | 出力のカップリングコンデンサ 1uF以上 |
基板は、原価は1037.6円ですが,試作費用、頒布の手間等を含めて1500円としています。
TC9245Nと半固定抵抗VR1,VR2以外は,上記の店以外でも入手可能な一般的なものです。
R=2R部分の取り付けはややこしいので、下図を参考にしてください。反対側も対称な配置です。
DAI周辺部分は、下図を参考にしてください。
電源は+5Vです。 基板全体で1種類の電源にも出来ますが、音質重視の場合は+5Vの電源を3系統用意して,デジタルとアナログの電源を分離することも可能です。 3系統それぞれ30mA以上の容量の電源を使用してください。
DIN1〜DIN3も同様です。 RCAコネクタ(メス)は、部品表には記載していません。
DIN1〜DIN3も同様です。 光受信コネクタ、コンデンサ,チョークコイルは、部品表には記載していません。
S1、S2をショートジャンパでショートさせることで,入力チャネルを選択できます。
RCAコネクタ(メス)は、部品表には記載していません。
アナログ出力の,左右のチャネルの割り付けを指定します。 上記の,どちらかにショートジャンパを装着してください。 (ショートジャンパ無しの状態は禁止です)
CN1は、DAIからDACへの信号を引き出しています。 本基板のDAIと外部のDACを接続する場合に使用できます。 詳細はTC9245Nのデータシートを参照してください。
まず、電源を投入していない状態で、下図の2個の端子間の抵抗値が2kΩ(R-2Rの2Rの抵抗値)となるよう、VR1(VR2)を調整します。
その後電源を投入し、なるべく静かな曲を聴きながら、ノイズが最も小さくなるようVR1,VR2を調整します。
調整用wavファイルをCD-Rに音楽CDとして焼きます。これらは400Hzのサイン波で、0/-10/-20/-30/-40/-50/-60dBそれぞれ3分間のデータです。
CDプレーヤーでこのCD-Rを再生しながら,アナログ出力をオシロスコープで測定します。下図のようにサイン波が連続していない場合には,VR1(VR2)を調整します。
TC9245データシート
基板パターン図(部品面)
基板パターン図(ハンダ面)
部品配置図
EAGLE CADデータ (回路図は複数ページなのでフリー版では扱えないかも)
ガーバデータ
著作権は放棄していません。 上記データで本基板を複製し販売することは禁止します。
ご質問等有りましたら,上野までメールにてお願いします。