PCM1716 DAC

はじめに

TI製のDACチップ PCM1716を使用したDACを製作しました。 今回の製作では、PCM1716内蔵のデジタルアッテネータを1チップマイコンで制御しています。

回路

回路の説明

PCM1716は、ソフトウエアモードで使用します。ソフト/ハードのモード切り替えピン(MODE)は、内部プルアップされているので解放のままにしています。 また、チップセレクト信号 (CS)も、内部プルダウンされているので解放のままにしています。

1チップマイコンは、ATMEL社製AVRマイコン ATTiny26Lを使用します。10bitのA/Dコンバータを11個を含む16bitの入出力ピンを持ち、内蔵RC発振器で動作するものです。今回、PCM1716のコマンド制御用に出力を4bit (RESET,ML,MC,MD)、音量調節用のアナログ値入力に1bit、PCM1716のモード設定用に入力を7bit使用しています。

ちなみに、ATtiny26Lは、秋月のAVRライタキットは未対応です。店員に質問したところ、当分は対応の予定無しとのことでした。 よって、ChaNさんのAVRライタ等を使用します。

プログラム

プログラムソース (ver 1.0)

PCM1716のレジスタのうち、入力フォーマット設定(IIS,IW1,IW0)、ディエンファシス設定(DEM,SF1,SF0)、スロー・ロールオフ設定(SRO)を、リセット後に1回、ジャンパ設定をリードして設定します。

PCM1716のデジタルアッテネータ設定は、連続A/D変換モードで10bit中の上位8bitの変化値をリードして使用します。

最後に

PCM1716はハードウエア設定モードでも十分実用になりますが、ATtiny26Lは秋月電子で380円と安価ですので、マイコンでの制御も面白いかと思います。また、PCM1738などはマイコンでの制御のみなので、その場合は必須となります。マイコンの制御はコスト/難易度ともに決して実現不可能ではなく、十分アマチュアでも手が届きますので、皆さんもチャレンジしてみてはいかがでしょうか。